[2] 新・中央郵便局を勝手に妄想してみる

Comments


もんもん
2007/10/19 07:15 PM
煤煙が多いことがネガティブなイメージとして広く定着したのは、おそらく高度経済成長期以降ですね。
それまでは、文明や力の象徴として、(多少の迷惑はあっても)ポジティブに語られる場面のほうが多かったんじゃないかと思います。中央郵便局が建った頃の大阪駅周辺では、わざわざ工場に近寄らずとも、蒸気機関車の吐き出す煤煙が、それこそ始終立ちこめていたことでしょう。その蒸気機関車の色はもちろん黒。カッコイイもの、人々を豊かにしてくれるものが暗い色彩をまとっていたのはよくある光景でした。中央郵便局が灰色で建てられたのも、当時ではごく自然な発想だったんじゃないかと思いますよ。
そもそも当時の日本は街全体の色彩が今と全然違うはずです。今見て地味に見えるものは、当初から地味だったはずだと考えるのは早計ではないでしょうか。私はむしろ、今ではすっかり地味になってしまったこの郵便局を見るとき、そんな当時に思いを馳せ、日本の、そして大阪の人々の活気やロマンを透かして見ているような気がするのです。以前ゴリモンさんが公開していらっしゃったタイムスリップの合成写真シリーズのように…(あれは本当に秀逸でしたね。笑)
e_fan
2007/10/19 09:37 PM
中央郵便局竣工とほぼ同時代、1937年ころの御堂筋・大丸・そごうの写真がありました。こちらは白っぽいです。
「日本のピッツバーグにモダンな百貨店がそびえ立っている」と1942年の米誌に掲載されたそうです。
http://www.flickr.com/photo_zoom.gne?id=691152348&size=o
ゴリモン
2007/10/21 08:29 AM
どもです。

≫もんもんさん
当時の街並みってモノクロ写真でしか見れないから正確には判りませんが、おっしゃる通り街全体がもっと地味だったのでしょうね。上階にいくほど数の少なくなっていく窓枠の割付も、現代に比べて高層ビルを建設する技術に乏しい時代の「いかに高く立派に見せるか」の工夫だったそうです。威厳のある国営施設だし「地味」でなく「重厚」な印象をねらったのだろうなーと思います。

≫e_fanさん
中央郵便局と百貨店を比較すると面白いですね。
同じ昭和初期の格式ある建物だけど、かたや無駄を省いた黒い建物でかたや装飾たっぷりの白い建物。正反対だ^^

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